望みが実現するタイミングと時間について 執着、コントロール欲求、潜在意識

望みをかなえたい時、

こうなったらいいな…というビジョンを描くことは

とても大切なことです。

いつ、どのタイミングで、望みがかなうかということも、

同時に思い描いているはずですが、

実は、多くの場合、そのとおりにはいきません。

なぜなら、実現する時期やタイミングは、

幾つかの要因によって影響を受けるためです。

たとえば、こうなって欲しいという執着やコントロール欲求、

潜在意識の特性、他者の思惑など。

今回は、望みがかなう時期とタイミングが

必ずしも思うとおりにいかない要因についてお伝えします。

ビジョン・意図と、執着・コントロール欲求

前回の記事にも書きましたように、

目標を達成したり、望みをかなえたりする第一歩は、

望みを持つこと、願望すること、

こうなりたいという夢を描くことです。

これがなければ、何も始まりません。

それは、漠然と頭をよぎる淡い期待や、

長くは続かない一過性の薄い想念、

気まぐれやイメージの遊びのようなものであってはいけません。

心と頭と感情、顕在意識と潜在意識が同じ方向を向いて、

一定量の熱意を持っていることが必要です。

潜在意識の活用・自己催眠セミナーや、

幸せな未来の可能性をひらくセミナー、

光輝く未来の自分と出会う Amazing Future Self セッション などに

お越しになる方は、既に明確な意図や未来のビジョンを

お持ちであることがほとんどです。

ですので、ある意味では、理想的なコンディションであると言えるでしょう。

ところが、ここにある問題が現れます。

それは、明確な意図とビジョンに、

執着が付随している場合があるということ。

執着というと、別れた恋人を忘れられないとか、

欲しくてたまらない物を購入するために、

返済の目途が立たないほど多額の借金をしてしまうとか、

情念や欲望が前面に出てくるイメージがありますが、

こうなりたいという明確な意図とビジョンにまつわる執着は、

こうしたものとは少し異なるようです。

たしかに感情や欲も、無くはないのですが、

どちらかといえば、強く支配しているのは、コントロール欲求です。

ものごとを思い通りに動かしたい、

自分が望んだとおりに運んでほしいという

意識的、無意識的な欲求。

個人差はありますが、厄介なことに、

明確で熱意のこもった意図やビジョンであるほど、

この欲求も、大きくなりやすいところがあります。

「自分が思い描いているとおりになったら、

どんなに素晴らしいことでしょう ! 」という、

「その先」へのイメージや期待、願望もあります。

コントロール欲求が苦しみを生み出す時

このコントロール欲求は、

望みをかなえようとする取り組みの中で、

意図やビジョンと共に、パワフルに現れてくる場合もあれば、

そうでない場合もあります。

そうでない場合というのは、

基本的に常にコントロール欲求があるということ。

その方の特質として、元々、何に対しても、

コントロール欲求が出てきやすいということがあるのです。

これまでのケースでは、親子関係において、

胎児期やものごころつかない時期に、

既にコントロールというテーマが存在している場合、

こうした傾向が強く現れてきて、

その後に渡ってその方の人生や人間関係に

影響を与え続けることがあります。

たとえば、幼少期に養育者からコントロールを受けて育った場合。

厳格な親御さん、子どもを自分の思いどおりに育てたい親御さん、

さらには、強迫的なレベルで

支配、被支配関係にはまってしまう場合もあります。

「こうあるべき」「こうなるはず」という強い信念がある場合、

ご本人が自覚されていないことが少なくありません。

また、ものごとを完璧にやり遂げたいという

完全主義的な傾向がある場合。

何かを思い立ち、計画を立て、実行し、結果を出すという一連のプロセスで、

常に最高のパフォーマンスをすることを自分に課していたり、

大勢の人々からの(過大な)期待を背負っていると感じていたり、

自分は大成功に値するというセルフイメージを持っていたりすることがあります。

これらは、社会的な評価と結び付き、優れた成果や輝かしい業績となって、

ご本人の満足感や達成感にもつながるのですが、

その方によっては、このことによって、

プレッシャーや緊張が続き、生き辛さを覚えることもあるでしょう。

強いコントロール欲求がある場合は、

不運にもそれがかなえられなかった時のショックや落胆が大きくなります。

そこで、そうしたショックをやわらげるために、

最初から願望を縮小しておいたり、

本当に望んでいることを心に隠し、それほどでもないことと置き換えたり、

そもそも願望を持たないことを選んだり、ということも起こるでしょう。

いずれにしても、行き過ぎた強度のコントロール欲求があると、

ご本人は苦しみを抱えることが多いようです。

自由を奪われ、制限の中に閉じ込められて、

次々と結果を出すことから逃れられなくなるためです。

本当は、何か望みを心に抱き、それをかなえようと取り組むことは、

ワクワクして、楽しく、創造的であるはず。

ところが、コントロール欲求や完璧主義があると、

思いどおりの結果が出るまでは、

ただ苦しく、辛いだけの道のりになりかねないのです。

コントロール欲求と実現するタイミング、時期、順序

目標や願望を達成して、望むとおりの幸せな未来を実現しようとする時、

コントロール欲求が、とりわけ表面化しやすいのは、

次のようなポイントです。

〇 いつ、実現するのか?

〇 どんなペースでプロセスが進むのか?

〇 どのような順序で実現していくのか?

〇 どのくらいの達成が出来るのか?

実現するまでの時間 実現するタイミング、ペース、

実現する際の順序に対して、

こうなって欲しい、こうあるべきという期待が向けられがちです。

たとえば、パートナーと共に

イギリスへ移住・語学留学するというケースを考えてみましょう。

  1.   十分な英語力がついて、ネイティブのように話せるようになる
  2.  留学に必要な資金の準備が着実に進み、完了する
  3.  現在の職場で仕事に一定の区切りがつく
  4.  親からの理解が得られる
  5.  地方に単身赴任しているパートナーが転勤で自宅に戻ってくる

ここに挙げた1~5までの物事が、ここに挙げたとおりの順序で、

望んだ期間内にクリアされていくことを期待し、

ぜひともそうなって欲しいものだ…と願うのです。

実際には、1から5へという順序ではなく、

まずパートナーが自宅に戻ってきて、資金が準備でき、

現在の仕事の総仕上げと語学の上達とが

同時進行するのでもよさそうなのですが、

ご本人にとっては、そうはいかないのです。

このリストは、

「いつまでに」「何ヵ月以内に」という期限を省略してありますが、

期限という要素も考え合わせると、さらに細かくなり、複雑化します。

潜在意識と思考のギャップ

実は、私たちが考えていることと、潜在意識との間には、

しばしばギャップがあることをご存じでしょうか?

過去の出来事を振り返ってみて、

こうなるだろうと予測していたことが、

思いも寄らない形で進み、

想像以上の良い結果を生んだ…という経験はありませんか?

常識的に考えて、A→B→C→D→E という道筋を想定し、

その道筋に沿って計画を立てていたとしても、

現実には、B、C、Dを経由せずに、

一足飛びにAからEに到達することがあります。

そうです。

潜在意識には、ショートカットが存在するのです。

潜在意識は意識できない領域ですので、

当然、ショートカットも意識には上りません。

そのショートカットは、マインドの思考によっては

想像も出来ませんし、在ると思うはずも無いものなのです。

潜在意識の活用・自己催眠セミナーでは、

潜在意識の特性についてお伝えしていますが、

その一つが、このショートカットの存在です。

思いも寄らない方法や、思考では導き出せない近道を通り抜けて、

綿密に立てた計画を、超越的なスピードや順序、時間で

ゴールに到達する、奇跡のような力です。

セミナーでは、こうした特性を視野に入れて、

こうなったらいいなという順序やタイミング、道筋は、

細かく限定し過ぎず、ある程度おおまかにしておいて、

潜在意識に浸透する暗示文を構成することをお勧めしています。

真面目で一生懸命頑張るタイプの方には、

棚ぼたや、わらしべ長者のようなことは、

とうてい受け入れられないかもしれませんが、

どんな方の潜在意識にも、こうした特性のパワーは存在しています。

自分で想定して敷いたレールにとらわれないほうが良いのです。

潜在意識とマインドとのギャップから生じた結果に対して

「ラッキー ! 」と喜べるか、

「計画どおりに行かなかった…」「想定外で混乱した…」とがっかりするか、

道が分かれるところでしょう。

他者の思惑と宇宙のタイミング

潜在意識のショートカットによって、

実現するまでの時間 実現するタイミング、ペース、

実現する際の順序が、想定したとおりにならないことをお伝えしましたが、

思い描いたとおりにならない要因は、ほかにもあります。

1つは、他者の思惑です。

再び先ほどのイギリス移住と語学留学のケースを考えてみましょう。

  1.  十分な英語力がついて、ネイティブのように話せるようになる
  2.  留学に必要な資金の準備が着実に進み、完了する
  3.  現在の職場で仕事に一定の区切りがつく
  4.  親からの理解が得られる
  5.  地方に単身赴任しているパートナーが転勤で自宅に戻ってくる

このうち、3、4、5については、ご本人の意図や願望だけで

実現できるものではないところがあります。

3と5は、職場の同僚や上司、職場全体が向かう方向のほか、

社会、経済状況、景気、自然災害、外交関係、

新型コロナウィルスのような感染症の広がりなども関わってきます。

4には、親御さんの意思、コンディション、

意向、信念、価値観などが関与しています。

個人の意図を超えたところに、

他者の動向や意志、思惑という要素がありますので、

ご本人が全力を尽くして、望む未来の実現に取り組まれたとしても、

シンプルに結果に結び付くとは言えません。

もう一つ、わかりやすい例として、懸賞宝くじがあります。

当選を心から望み、出来る限りの準備を整えていたとしても、

同時に、夥しい数の人々が、同じ目的に向かって行動しています。

想念や感情、注ぎ込む情熱などは、

目には見えないエネルギーを持っています。

向かう方向は同一であっても、

大小、種々様々なタイプのエネルギーがあふれかえっている状態です。

そのエネルギーの渦中で、個人の望みが思いどおりに実現するのは、

なかなか難しいことになるかもしれません。

ここで思い浮かぶのは、幸運という言葉です。

望みの実現に、運というものが関わってくるとお考えですか?

そうだとしたら、運も実力のうち…でしょうか?

その方の世界観によって、運不運の捉え方には違いはあると思いますが、

人類の歴史を振り返ってみると、

世の中には、理屈で割り切れないことが、たしかに存在しているようです。

幸運の女神が微笑むとは、

人間存在を越えた、何か大きな力がはたらいていることを思わせます。

大自然の四季の移り変わりや、潮の満ち引き、宇宙の天体の巡り、

大宇宙に存在する壮大なパワーや流れのようなものが、

私たちが感知しないところで作用していると

受けとめることができるのではないでしょうか?

望む未来の実現に最適なスタンスは?

ここまで、望みが実現するタイミングと時間には、

執着、コントロール欲求、潜在意識のほか、

他者の思惑、運あるいは宇宙的な流れなどが

関わっていることをお伝えしてきました。

では、かなえたい望み、実現したい未来がある時、

私たちはどのようなスタンスで臨んだらよいのでしょうか?

まず、意図やビジョンを明確にすることは必須です。

ぜひともそうしたいという熱意、

ポジティブな感情エネルギーをそこに加えて下さい。

また、現実的な計画や見通しを立てることも、必要だと思います。

そして、ここからが大切なことなのですが、

願望に対する執着やコントロール欲求があると気付いたら、

なるべく手放しましょう。

特に、実現する時期やタイミング、ものごとが起こる順序に対しては、

絶対にこうなって欲しいという青写真を持たないことです。

潜在意識が起こす(かもしれない)奇跡のために、

スペースを空けておきましょう。

そして、バランスのとれた感覚を持ちましょう。

この世界には、たくさんの人々が暮らしていて、

一人ひとりが、それぞれの望みを実現したいと願っています。

そこには、もしかすると利害が相反する望みが

含まれている可能性もあります。

さらには、この先、何が起こるのか、

現時点では予測ができない要素があります。

明確な意図を定め、

望む未来を実現するためのノウハウを実行した後は、

あきらめず、執着もしないこと。

コントロール欲求や過大な期待から自由になって、

ワクワクしながら、楽しく、前向きに過ごすことをお勧め致します。

望むとおりの幸せな未来の実現を先取りして潜在意識に落とし込む

幸せな未来を探索するセッション

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