衝動買いは、誰にでも経験があることです。
しばらくしてから、買っておいて良かった! 大正解だった!
…と満足することもある一方で、
やめておくべきだった… 無駄なことにお金を使ってしまった…と
激しく後悔することもあるでしょう。
衝動買いが重なって、それが「浪費」につながっていると
気付くこともあります。
衝動買いは、その時点では
幸せな気持ちや達成感をもたらすことがあります。
そのことをよく考えてみると、
背景には、さまざまな「感情」が在ることに納得されるでしょう。
ひとことで言うと、それは、満たされない感情です。
寂しさ、疎外感、怒り、退屈、フラストレーションなどは、
意識されずに心の奥底に溜まり、
何らかの手段で発散されるのを待っているような状態となっています。
モノやサービスを手に入れたところで、
それらの感情が消滅するわけではありませんので、
また同じことを繰り返すことになってしまうのです。
満たされない感情は、どのようにやってくるのでしょうか?
なぜ気付かれないまま潜んでいるのでしょうか?
通常、その方にとって都合の悪い感情は、無視されるか、
または最初から無かったことにされがちです。
その感情がそこにあることを認めるのは、不都合であり、辛すぎるためです。
都合の悪い感情や見たくない感情を直視するのは、
途方もなく難しいことなのです。
実際のセッションの例を挙げてみましょう。
私どものセラピー・ヒーリングのセッションでは、
はじめに事前カウンセリングをして、
その方のお話をじっくりとお聴きしています。
カウンセリングだけで、時には2~3時間に及ぶこともあります。
カウンセリングの間に、何が問題となっているのかが整理されていき、
その方が何とかしたいと思っているテーマが明確に絞られ、
思いがフォーカスされていきます。
癒しと解放には、ご本人の意図とフォーカスが不可欠ですので、
このことは、きわめて大切な作業となります。
そして、絞られ、選択されたそのセッションのテーマから、
何(どこ)を目標とするのかを、ご相談しながら定めます。
ここまでがきっちりと行われたならば、
この後に行われるセラピー・ヒーリングは、
順調に、円滑に、進んでいくのです。
セラピー・ヒーリングを終えた時には、起こるべきことが全て起こり、
大きな収穫を手にすることとなるでしょう。
ところが、事前カウンセリングを続けていても、
その方の思いが、いっこうにフォーカスされていかないことがあります。
あちらこちらに飛び、一つの問題やテーマが掘り下げられていく前に、
なぜか別のところに逸れてしまうのです。
ここに働いている作用は、満たされない感情に向かい合えないことと
共通するものです。
ご本人は、何とかしたいと考えて、
セッションを予約され、当日、お越しになっているわけですが、
そうであるにもかかわらず、いざとなると、
いつの間にか逸れていってしまうのです。
半ば無意識にされていることですので、その方ご本人も、
なぜ核心に触れていかないのか不思議に思われたり、
なかなかテーマが絞られないことにイライラしたりするかもしれません。
衝動買いと浪費の話に戻りましょう。
人の心の中には、2つの相いれないパート(部分)があります。
衝動買いをして満足したい、
これでフラストレーションが発散されたらすっきりしてよいと望むパートと、
こんなことをしても無益だ、解決にはならないと主張するパートです。
まさに衝動買いをしようとしているその場では、
2つのパートの葛藤のことなど、意識されないのは当然ですが、
あとから分析を加えてみると、そういうことになります。
満たされない感情を何とかしたいというパートが圧倒的に優位に立ち、
その結果、衝動買いをすることとなります。
二つのパートが異なる意見を持っていること、
さらには、その一方は、満たされない感情そのものであるか、または、
その代弁者であることに気付くことが出来たら、どうなるでしょうか?
勇気をもって、衝動買いするパート=満たされない感情と向かい合い、
その感情の声に耳を傾けてあげようとするならば、
もはやそれが脅威と感じられることはなくなるでしょう。
そして、そのパートに足をすくわれること(衝動買い)も
無くなっていくでしょう。
好奇心を持って、心の深層に目を向けてみることは、
時にはたくさんのエネルギーを必要とします。
ですので、多くの人々は、もっと別の解決方法を好まれるようです。
たとえば、外出する際に、お金を持ち歩かない、
一日に使う金額に上限を設ける、やってしまったらペナルティを課す、
家計簿を付けて反省する…など。
心の深層を探求していくのではなく、
こうした対症療法的な手当てをしているのでは、
問題の核心部分に触れることはなく、
満たされない感情は、当初の勢力を保ち、在り続けます。
そして、折に触れて表面に現れては、衝動買いをさせようとするでしょう。
欲しいと思った時にその衝動を抑えられない…
お金が入ってくると、たちまち使って無くなってしまう…
その背後にどのような満たされない感情が渦巻いているのでしょうか?
満たされない感情が求めているのは、
その感情が受け入れられ、認められ、満たされることです。
その方が、ご自分でそうしてみようと思った時のみ、
満たされない感情は、より良い状態に変容を遂げるはずです。
実は、衝動買いや浪費、あるいは頑張ってもお金が入ってこないなど、
豊かになれない背景には、実にさまざまな原因があり、
感情、信念、思い込み、多様なエネルギーが存在しています。
豊かさを実現するセッションでは、
マインド、潜在意識、エネルギーの領域から、
ホリスティックにはたらきかけ、その方にとっての真実を探求し、癒します。
豊かさを実現すること、豊かであることを阻害するブロックの一つである
満たされない感情は、軽視できない厄介なものですが、
その方にとって違和感のないアプローチを用いて、無理なくワーク致します。