一緒に暮らし、いつも傍にいてくれて、
喜びや楽しさを分かち合った犬や猫、生きものたち。
1881年から1991年までの墓石に刻まれたペットの名前や言葉について
の調査では、飼い主をパパとママ、ペットを愛する子どものように
表現するものが増えてきたのは第二次大戦後のことで、
ペットとのつながりが格段に深まっていることが分かるそうです。
https://article.yahoo.co.jp/detail/9456895e4dd87c8eef935860f29cb2c2b01912e2
そんな家族の一員である存在、かけがえのない大切な存在を亡くされた時、
湧いてくる喪失感や悲しみは、
言葉では言えないくらい深く、重いものに違いありません。
私も、2度、愛犬を亡くした体験がありますが、
鬱々とした状態に陥り、
しばらくの間、元気を取り戻すことが出来ませんでした。
猫や犬、ハムスター、金魚、リス、ウサギなど、
いろいろなコンパニオンアニマルの存在が、
どれほど愛しく、大きいものであったか、
どれほど私たちを支えてくれていたのか、
失った後には、いっそう身に沁みて感じられます。
そして、いろいろなことを考えてしまうでしょう。
後悔、罪悪感、自責の念
たとえば、後悔があります。
「もっとこうしてあげていればよかった…」
「もっと早く気付いてあげていたら…」
生きものには、自然が定めたそれぞれの天寿があるのでしょうか?
あらゆる手を尽くしても、そのお別れは、変えられないことだったのでしょうか?
それとも、もしかして、別の可能性もあったのでしょうか?
病気や事故、原因のわからない突然の死の場合には、
後悔や自責の念があとからあとから湧いてきて、
申し訳ない気持ちや、取り返しのつかない思いでいっぱいになります。
大切な存在が、突然いなくなった後の空虚な気持ち、喪失感に圧倒されて、
いろいろなことが手につかなくなり、
日常生活に支障が出ることがあります。
その子と一緒に過ごした日々の記憶をたどり、
いろいろな場面がよみがえり、二度と会えない事実に圧倒され、
無力感に苛まれてしまうのです。
ペットロスの苦しみ、心身の不調
こうした状態は、ペットロスと呼ばれていますが、
心身の不調は、時に、重大で深刻なものとなることがあります。
同じ体験を共有するご家族と一緒に、その子との思い出を語り合い、
お互いに慰め合うことで、少しずつ、心が自然に
平穏を取り戻されていかれたらよいですね。
けれども、失った大切な生きものとのつながりには、
同じ家族といえども個人差があり、
また心の感受性、傷つきやすさは、一人ひとり違っていますので、
いつまでも立ち直ることが出来ず、心が晴れない状態が続くこともあります。
こんな時に、努めて悲しみを忘れようとしたり、
別の何かに集中して気を紛らわせようとしたりするのは、
全くお勧めできません。
特に、突然の死や、短い闘病の後の急死などの場合は、
あとで問題が起こる可能性があります。
かけがえのない存在と、きちんとお別れをすることがかなわず、
心の整理がつかないままで、未消化の思いが長く続いていくためです。
表面的には日常を取り戻し、普通に生活出来ていても、
心の深層では、未消化の思い、
罪悪感や後悔、悲しみ、自責の念などが渦巻いているのです。
心の奥底にしまい込まれた悲しみや涙は、
忘れたつもりでいても、消滅することはありません。
ですので、ペットが亡くなった後、
十分に、というと少し変なふうに感じられるかもしれませんが、
必要なだけ、思う存分、嘆き、悲しみ、涙を流し、思いを表現し、
その子に対する自分の思いを認め、受け入れることは、
きわめて重要なことなのです。
そうすることで、心が落ち着いて、平和を取り戻せるようになります。
悲しみを共有する家族や仲間たちと共にお葬式をしたり、
心を込めてお墓を立て、一緒にお参りをしたりすることも
心の整理や回復につながるでしょう。
喪失と悲しみの体験を避けず、我慢もせず、
十分に受け入れ、感じてあげて、心の外に出してあげて下さい。
ペットロスを癒すために…
喪失感や鬱々とした状態、心身の不調、
罪悪感、自責、後悔などが続く場合には、
さまざまな方法で癒すことが出来ます。
私どもがこれまでに、ペットロスを癒すために
お手伝させていただいた個人セッションでは、
その方のご希望、ご要望に応じて、
さまざまなワークをしてまいりました。
- グリーフワーク
- ライフレビュー
- かけがえのないペットとの対話
- 絆の探求
1. グリーフワーク
たとえば、日常生活の中では十分に悲しみを表現しにくい、あるいは
そうした機会や状況、時間、きっかけなどが無かった…という場合には、
グリーフワーク (悲嘆のワーク) のセッションで、
十分に思いを味わい、心に受け入れ、
必要に応じて言葉で表現し、そして解放を促すことが出来ます。
かけがえのないコンパニオンアニマルを失ったのが、
最近のことではなく、何年も前のことであっても、
心の奥にしまいこまれた未消化の思いに気付き、
優しく光を当てて、表に出して、向かい合うことが出来るでしょう。
向かい合い、居場所を与えられ、表現された思いは、
自然に流れるようになり、解放へと向かっていきます。
すると身体的な不調もまた、解消へと向かうことでしょう。
2. ライフレビューセラピー
心の奥底にしっかりとしまい込まれ、いわば凍結状態にある時は、
その感情とすぐに向かい合うことが、たいへん難しいものです。
いきなり感情と向かい合うことに、抵抗感を覚える方もあるでしょう。
そうした場合には、まずその子と過ごした日々の記憶をたどり、
よみがえらせて、楽しい想い出を語ってみてはいかがでしょうか?
あんなことがあった、こんなことも… とゆっくりと回想をしていただきます。
思い出に浸り、それを語りながら、
ご自分の人生の日々と、その子と共有した出来事を
現在に手繰り寄せ、現在の目で眺めてみましょう。
長くても短くでも、その時から「時」は流れています。
それに伴って、ご自分の心境も、その瞬間とは変わっています。
その当時は気付かなかったことが分かったり、
誰かに語ることで、少し違う角度から眺めることが出来たり、
より広い視野で鳥瞰したりすることが出来るかもしれません。
自分の人生をどれほど支えてくれていたのか、
どんなに力になってくれていたのか、
新しい気付きを受け取ることもあります。
そして、封印されていた感情や思いも、
同時に融けて流れ始めるでしょう。
心から切り離していた感情が、再び心の中に取り戻され、
1つに統合されると、思いのほか心が軽くなり、
エネルギー(活力)が湧いてきます。
抑圧して押し込めることに使われていたエネルギーロスが無くなりますので、
前向きな気持ちになられることが少なくありません。
ライフレビューは、きわめて自然なセッションです。
思い出すこと、語ることを無理強いされることは、決してありません。
その瞬間、自然に想起される記憶やイメージ、言葉を
流れるままに見つめて、大切に拾い上げていきます。
言葉にしたくない時は、無理にしなくても良いのです。
3. かけがえのないペットとの対話
猫や犬、コンパニオンアニマルを亡くした方ならば、
「今、どうしているのかしら?」
「苦しんではいないだろうか?」 という思いが、
どうしても心に浮かぶのでないでしょうか?
亡くなったその子は、今でもその方の心の中に生き続けています。
潜在意識とつながり、イメージの中でその子に会いに行き、
その子とお話をするセッションでは、
次のようなことが分かります。
・その子の現在の様子、過ごし方、居る場所
・亡くなる時、何を感じていたか?
・その子は今、どんなことを考えているか?
・その子は何を伝えたいのか?
直接、向かい合って対話をしますので、
その子の目や顔の表情、動きなども、もちろん分かります。
しっぽを振ってくれたり、
生きていた時と同じような触れ合いを
体験することが出来るメリットがあります。
そして、これはとても大切なことですが、
次のようなことを、直接、その子に伝えることが出来ます。
・亡くした時のその方の気持ち
・現在のその方の気持ち
・本当はしたかったのに出来なかったこと
・心残り、自責、罪悪感など
・申し訳ない気持ちを伝え、謝罪すること
・感謝を伝えること
このセッションでは、かけがえのない存在が、今も元気そうにしており、
コミュニケーションを取れることで、安心感を得られます。
そして、お互いの思いを伝え合い、理解し合い、
最後にきちんとお別れをすることがかないます。
数多くの皆さまから、「受けて良かった…」と好評をいただいているセッションで、
私からも、お勧めしたいものの一つです。
潜在意識にアクセスする際、
思考を手放してリラックスするために、軽い催眠状態を使いますが、
記憶を失くしたり、言いたくないことを無理に言わされたり、
コントロールされたりすることはありませんので、ご安心下さい。
4. 絆の探求
コンパニオンアニマルが、人間と同じか、それ以上に
ご自分にとって大きな存在であったと感じられたことはありませんか?
辛い時に、支えになってくれた…
いつも傍にいて、私の気持ちを受けとめてくれた…
どんなときにも私を見守り、愛情を注いでくれた…
人間でいえば、年長の親友かパートナー、
まるで祖父か祖母のような包容力や知恵、愛情、懐の深さを具え、
頼りがいのある存在だったのです。
セッションにお越しいただいた方からよくお聴きするのは、
初めて出会った時、たちまち心惹かれたとか、
なぜかずっと以前から知っているような気がしたということです。
一緒に暮らし始めた最初の時から、
既に深い絆を感じていたということになるでしょう。
もしかすると、この人生だけでなく、
いわゆる前世・過去生においても、一緒だったのかもしれないと
自然に感じられるようです。
不思議なことです。
猫や犬などの動物に前世や来世があるのか否かはわかりません。
宗教によっては、そうした見方を認めていないものもあります。
しかしながら、前世療法、過去生退行療法は、
前世・未来世を検証するためのものではなく、
その方の心の癒しのためにあるものです。
そして、実際に、癒しの効果が高いことは、経験的に認められています。
かけがえのない存在との強く深い絆を探求するセッションをしてみると、
驚くほど親密なつながりのイメージが現れてきます。
ある前世・過去生において、その子とずっと一緒に過ごしており、
さまざまな苦難を一緒に体験していたこと。
時には命をかけてその方を守り、救ってくれていたこと。
ある転生では、ネコであり、また別の転生ではイヌとして、
複数の転生に渡って、いつもその方の近くで見守り、
支えていてくれていたこと。
現れたイメージ世界を再体験することで、
絆の深さをあらためて確認し、心に刻み込み、
愛着や信頼、感謝を感じ切ることが出来ます。
それは、たいへん心が癒され、満たされる機会となります。
もしもサポートが必要ならば…
ここまで、かけがえのない存在を亡くしたペットロスを癒す
幾つかの方法をご紹介してきました。
- グリーフワーク
- ライフレビュー
- かけがえのないペットとの対話
- 絆の探求
こうして並べてみると、1つ1つが独立していて、
別々のセッションのように思われるかもしれません。
けれども、実際はそうではありません。
1回のセッションに、これら4つのうちの幾つかを
取り入れて行う場合もありますし、
1つを選び、時間をかけてじっくりと行うこともあります。
その方が、今、どんなお気持ちなのか?
何を必要とされているのか?
また、どんな方法が役立つのか?
その方のご希望や状態に合わせて、最適なセッションをご相談し、
選んでいただくことが出来ます。
今、喪失感と悲しみの直中にいらっしゃる場合でも、
過去の喪失感や古い自責の念を拭えないという場合でも、
まずは、お話をお聴きして、そしてご相談しながら進めてまいります。
サポートが必要と思われましたら、
どうぞお気軽に、お問い合わせいただければと思います。