穏やかではないタイトルを付けてしまいましたが、
このテーマについては、いつかお伝えしたいと思っていました。
セッションルームにお越しになるクライアントの方のうち、
多くの方々に共通しているのは、
ご自分を敵に回して非難したり批判したりされていることです。
その徹底ぶりに、敵対、攻撃、撃破、全否定…といった言葉が
思い浮かんでしまうほどです。
少し傾向が異なる方々も、少なからずいらっしゃいます。
そちらは、ご自分にとって、喜ばしくない、マイナスの材料を、
幾つも目ざとく見つけ出してきては、
不安を増幅させたり、悲観の度合いを高めたり…となっていきます。
それが高じて、人生に対する絶望の一歩手前まで来ていたり、
無気力やウツに陥ったりし、
それがまた前向きになることを妨げるという悪循環を生み出してしまうのです。
これらが内側に向くと自己非難や自己否定、
外側に向かうと他者や世の中に対する絶望や攻撃になります。
どちらも、カウンセリングでお話をお聴きしていると、
次から次へと口から言葉が出てくるたびに、その言葉のほとんど全てが、
ジャッジか、攻撃か、否定的なものであることに気付くと、
聴いている側としては、その深刻さに心が痛むのです。
その方になったと想像して、周囲を眺めてみると、
荒涼とした冷たい世界、否定を向けてくる恐ろしい世界が
どこまでも果てしなく続いて、希望の片鱗も救いもありません。
このように暗くて不穏な世界に、住み続けたいと思われるでしょうか?
それとなくこの部分に触れて、ご自分へのジャッジや
否定材料に目を向けることについて話題にしてみると、
理解はしてくださっているはずですが、
いつものご自分への攻撃体制に、たちまち戻っていかれます。
そもそもお悩みを解決したい、
人生をより良いものにしたいと望んでおられるから、
セッションにお越しくださっているわけですが、
その前向きな行動と、ご自分への攻撃が、奇妙な形で共存しています。
ここから抜け出すには、どうしたらよいでしょうか?
答えは決断、すなわち本気で決意することです。
ご自分と敵対しないこと、否定的な側面ばかりに注目しないことを
まずは心の中でしっかりと選択してみましょう。
ここまでの否定性に陥られたのには、もちろん理由があるわけですが、
その理由や原因にワークして癒し、解放し、
ご自分と人生を変容させるためには、
これまでとは異なる選択をすること、
ご自分へのジャッジと攻撃、自己否定をやめる
… … そう決意することが、きわめて重要なのです。
より良い方向へ進むと決意すると、
その方の潜在意識、自己治癒力、知恵が、動きはじめます。
もちろん、最初から上手くいくわけではありません。
100パーセントの全否定から、100パーセントの全肯定へと
スイッチを切り替えるごとく、瞬間的にシフトできたら良いですが、
人間は機械ではありません。
それでも、いったん決意しているならば、
たとえ逸れてしまったり元に戻りかけたりしたとしても、
決意の意図に、立ち戻ることが可能になるのです。
このどっちつかずの状態、肯定から否定へ、
受容からまたジャッジと否定へと揺れ動く期間を、
サポートする方法を、私たちは、幾つも持っています。
この世界とご自分に対して、
受容や肯定が少しずつでも強化され、やがて定着されていくと、
ご自分も、周囲の人々も、人間関係も、世界も、
驚くほどその印象が変わっていくでしょう。
ご自分の嫌なところ、ダメなところに目を向けて、
ジャッジしたりけなしたりし続けていると、
周囲の人々からも、同じことを指摘され、ジャッジされ、
けなされ、否定されるようになることは、ご存じのとおりです。
ご自分と敵対し、この世界と敵対し、闘い続けるのには、
たくさんのエネルギーが必要です。
そのため、楽しんだり、幸せになったりすることには、
エネルギーが回っていかなくなり、その結果として、
ますます「ダメな自分、ひどい世の中…」と言いたくなるでしょう。
世界のダメな部分にばかり目を向けて、腹を立て、罵倒したら、
そのことによって、世界は良くなっていくでしょうか?
ご自分に対しても、同じことが言えます。
盲目的に肯定しなさいと言いたいわけではありませんが、
まずは良い所も良くない所も受け入れ、そのうえで、
いっそう良くするにはどうしたらよいだろうかと
ゆっくり考えていってはいかがでしょうか?
そうするつもりはなくても、ご自分と敵対することになってしまっている方々は、多くの場合、はじめに受容と肯定ありき…ではなかったのです。
ご自分の存在そのものを無条件に受容され肯定されることが、
人生にどれほど大切なことかは言葉では言えません。
もしも親御さんや周囲の大人たちからけなされ、敵視され、攻撃され、
否定され続けたのであれば、今から、その分まで、
無条件の受容と、慈しみと、肯定を、ご自分に与えてあげましょう。
得られなかったことへの腹立たしさ、怒りや悲しみを
十分に味わうことが出来たならば、
どこかのタイミングで、それを世界に投影するのに区切りを付けて、
「決意」をすることです。
ご自分や世界と戦うのを止めて、
より良い未来に意識を向けることを決意されたならば、
セラピーやヒーリングのセッションを、
いっそう効果的に活用していただけることでしょう。
決意したにもかかわらず、どうしても否定から抜け出せない場合には、
それをサポートするエネルギーヒーリングのセッションもありますので、
あきらめないでいただければと思います。