朝ドラ「まんぷく」で、発明家の萬平さんが見た夢は、
天井と床がなぜか逆転して、下方に見える天井に落ちてしまう…
という驚くべき夢でした。
この夢がヒントとなって、
麺をカップの中央に上手く入れるアイデアを思いつくのです。
考えて、考えて、考え続けて、
どうしても見つからなかった答えが、
眠っている間に、ひらひらと降りてくる…
私たちの誰もが、一度くらいは経験したことがあるのではないでしょうか?
もちろん、このようなひらめきがやってきたのは、
それ以前に努力を積み重ね、
真剣に取り組んできたからこそなのでしょう。
ひらめきは、がむしゃらに立ち向かっている時ではなく、
むしろリラックスして、そのことをちょっと脇に置き、
計らいを捨てて無に近い状態となった瞬間に訪れやすいものです。
たとえば散歩中や、ティーブレイク、旅行している時など。
マインドの思考に集中し、頭をフル回転するのをやめてみた時にこそ、
奇跡は起こるといっても良いでしょう。
ひらめきが眠っていた場所、
それは、気付きや知恵、経験値やインスピレーションの宝庫。
思考や意識では到達しない領域です。
私は、それを、潜在意識と考えてもよいと思っています。
日頃、潜在意識にアクセスするヒプノセラピーのセッションや、
潜在意識の活用セミナーなどをさせていただいていると、
その方の潜在意識の広大さ、潜在的な知恵や気付き、
洞察力、癒しのパワーと出会います。
そのたびに目を見張り、感嘆します。
このような膨大な深層意識の領域が、日常生活では自覚されず、
意識的にはアクセスできないというのは、
実に残念なことです。
しかしながら、ヒプノセラピーで、軽い催眠トランス状態を作り出すように、
瞑想中や睡眠に入る時のように半ばぼうっとしたような状態でいると、
たいてい自然な流れで苦もなくアクセスしていたりすることもよくあるのです。
瞑想の場合は、経験に基づく慣れやコツなどが、多少は必要となりますが、
睡眠ならば、簡単ですね。
眠りの中で、私たちは、何をしているのでしょうか?
通常、一晩の睡眠のうちに平均して4~6個ほどの夢を見ていると言われます。
この睡眠と夢の間に行われていることをホリスティックに眺めてみましょう。
○休養を取り、身体機能を回復させる
○ストレスや疲労などを癒す
○ダメージを修復する
○その日の出来事を復習して落とし込む
○消化しきれなかった経験を振り返り、統合する
○かなえたかったことを実行する
○今、必要としている知恵と情報を膨大なデータベースから引き出す
○未来へ向けての予習をする
…と、眠りに落ちて夢を見ている私たちは、その自覚がありませんが、
たくさんのことをしているようです。
それでも、とても嫌な出来事があった翌朝、
目覚めた時、昨日とはうって変わって、
なぜかすっきりした気分になっているのに気付いたことはありませんか?
リカバリーされたような感覚を覚えることはないでしょうか?
夢という形であれ、目覚めた時のひらめきという形であれ、
睡眠の中で、マインド・顕在意識を越えた高い次元と接触し、
特別な何かを受け取っていると考えてみてもよさそうです。
そうであれば、苦しい時、辛さに圧倒されそうな時、
深い悩みから抜け出せずにいる時は、
とりあえず思考を止めて、いったん眠ってみてはいかがでしょうか。
意識、意思の力、頑張る気持ちを離れて、睡眠に入り、夢の世界を通じて、
無意識(潜在意識)の領域からのサポートがやってきていることに
自然に気付けたら、嬉しいですね。
人には、例外なく、自己治癒力のパワーが具わっています。
それは、比類ないチカラで、癒しと気付きをもたらしてくれるものです。
心と体を良い具合に休ませてあげると、
そうでない時よりも楽に、ヒーリングパワーが動き始めます。
その時は、その方の中の、
知恵と洞察力に満ち溢れた最高次元の自己=ハイアーセルフと
一体となっているのかもしれません。
今、もしも深刻なお悩みがあって、
どうしたらよいものか解決方法が分からず、途方に暮れているのならば、
マインドや思考が全てではないことを思い出していただければと思います。
睡眠に入り夢を見ることによって、
あるいはリラクセーション催眠誘導を用いたセラピーのセッションによって、
マインドを超越した驚くべきヒントと癒しにアクセスすることができます。
ふだんは意識していない高次元の自己と出会い、
ひらめきに満ちた深層意識の領域に入っていくことは、
どんな方にも出来る方法なのですから。